猶あらじ

書きたいことを書きたい時に

社会の歯車になるのも案外悪くない

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社会人の大半を運用業務で過ごしてきた。

世の中では、一般的には運用業務は地味だし、ルーティン仕事だし、やりがいのない仕事だと思われていることだろう。

しかしながら、自分自身では、今までの社会人人生を振り返ってみると、運用業務は案外悪くないと思っている。

今まで携わってきた運用の多くが、品質と締切時間に厳しいものだった。日々、締切があり(場合によっては1日数回)、間違えはもちろん許されない。

正確に、ルール通り、当たり前だよクラッカーみたいに仕事をするのが運用業務だ。できて当然。失敗すればどやされる。

野球で例えるならば、読売ジャイアンツの様な常勝球団みたいなものだ。優勝は当たり前で、優勝を逃すと批判される。

サッカーで言うならば、ゴールキーバーだ。シュートを止めるのが普通で、少しのミスで失点すると批判される。

そんな組織の中にいる人たちは、常にプレッシャーを感じ、大変なことだろう。

そんな環境であったが、人間がやることなので締切に遅れたり、ミスが発生したりすることもある。そのような時に、どのようにして原因を追求し、対策を立て、実行していくかを肌感覚で体感することができた。

また、日々の締切に間に合わせるために、責任者がどのような業務体制の采配を振るうかも、まじかで見ることができ、自分でも実践してきた。

そんな経験は、運用業務をすることだけに留まらず、その後の業務構築や品質管理・改善の仕事に活かすことができた。現場で培ってきた経験は強い。

いまは構築・改善の仕事から離れて運用に戻ってしまっているが、これまで現場で運用を回してきた経験は強みとなっている。

新たなものを開発して世に出す仕事は、華やかで眩しく見える。反対に運用業務はコツコツと同じ作業を繰り返して目立たないし、評価もされ難く、なかなか報われないのは事実だ。

ただ、自分の以前の上司が言っていたことだが、運用業務が実は日本の社会を回している。運用が無ければ経済も生活も回らないのだ。

この経験は、いつか身を結ぶ。そう信じて今までやってきたし、成し遂げてきた。だから、運用として社会の歯車になることも案外悪くない。