猶あらじ

書きたいことを書きたい時に

婚活中年

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朝、目覚めたらスマホにLINEの通知が来ていた。

内容を見てみると、昨日、ご飯を食べに行った女性からの今後の交際のお断りメールだった。

メール文面には「お気持ちは嬉しいですが、お気持ちに応えられそうもありません。お互いに良い縁があるように祈ってます。」

と書いてあった。

また、意味もなく無関係になった女から祈られてしまった。

考えてみれば、婚活を始めてから何人の女性に祈られたのだろう。

10人、いや20人以上はいるかもしれない。

それだけ多くの人と会いながら、なかなか結婚に向けた関係を築くことはできなかった。

「俺って、もてないんだな」
しみじみと深いため息とともに、こんな言葉が思わず口から出てしまう。

婚活をはじめた当初は自分ではモテナイとは思ってなかった。これまで、数人の彼女と交際したことあるし、職場でもある程度の人気はあった。

でも、実際に始めてみると、恋人関係はおろか、2人で食事に行くのさえ、かなりハードルが高かった。

たとえ、食事へ行ったとしても、その当日か、翌日に今回のようなお祈りメールが来る始末である。

断れ続けて打たれ強くはなったが、この悲しみはやっぱり辛い。

婚活はまさに少し築いては崩れ、少し築いては崩れの連続だった。